最初に負けた銘柄と、最初に勝った銘柄。どちらも止まれなかった
話題のキオクシアを触って
7万6,000円負けた日。
取引前に見落としていたこと
キオクシアHDでは、損切りの5分後に入り直して-76,000円。 大同特殊鋼では、最初に+4,000円を取れたことで離れられなくなり、銘柄合計-11,950円。 始まり方は正反対でしたが、どちらも過去の取引に引っ張られた負けでした。

この日の負けには、二つの顔がありました。キオクシアHDでは「取り返したい」と考え、 大同特殊鋼では「また取れる」と考えました。片方は損失の記憶、もう片方は利益の記憶です。 どちらも、その時点の値動きより、直前の取引を見ていました。
キオクシアHDでは、最初の100株を-26,000円で損切りし、その5分後に同じ100株で入り直して-50,000円。 大同特殊鋼では、最初の+4,000円のあとに損失を重ねました。 この記事では、取引前の株数、損切り後の再挑戦、一度勝った銘柄への執着という三つの問題を、チャートと約定履歴から振り返ります。
Before the entry
100株なら大丈夫、ではなかった
株数だけを見れば100株は最低単位です。しかし、許容できる値幅は銘柄の動き方とセットで考える必要がありました。
まず、その日の動き方を見る
直近の値幅、寄り付き後の振れ方、板の厚さを確認します。「普段100株だから」という理由だけで、同じ株数を持ち込まないようにします。
次に、損切り位置をチャートで決める
仮に買値から500円下まで見なければならないなら、100株の予定損失は500円×100株=50,000円。ここで初めて、自分の上限と比較できます。
最後に、持てる株数を決める
1万円の範囲なら、100株で100円、200株で50円、1,000株で10円まで。必要な値幅から逆算し、最低単位の100株でも超えるなら見送ります。
この日は「キオクシアを100株買う」と決めてから損切りを考えていました。順番が逆でした。値動きを見て損切り位置を決め、その幅に合う株数がなければ、取引しない。それが取引前に見落としていたことです。
Position control
現物と信用を、別の取引だと思っていた
JX金属では現物300株と信用300株を同時に持ち、実際には同じ値動きを受ける600株まで膨らませていました。

現物300株と信用300株を同時に持ち、合計600株まで拡大しました。現物と信用を別枠のように考えず、同じ銘柄の合計株数と想定損失で管理します。
Success turned into loss
+4,000円で終われたはずが、−11,950円になった
大同特殊鋼では最初の取引で利益を得ました。その成功が「今日はこの銘柄で取れる」という思い込みに変わり、下落中も離れられませんでした。

最初の信用200株は+4,000円。その後の損失取引は合計-15,950円となり、銘柄全体では-11,950円で終わりました。
最初の取引は+4,000円
ここで終わっていれば、大同特殊鋼は素直な勝ち取引でした。しかし、利益を得た事実が、次のエントリーへの自信になりました。
下落しても「また取れる」と考えた
チャートは最初に利益を取った場面から変わっていました。それでも最初の成功体験を基準にし、入り直す理由を探していました。
利益以上の損失を、自分で重ねた
-3,500円、-900円、-8,250円、現物の-1,650円が2件。損失取引は合計-15,950円となり、最初の利益を超えました。
負けた銘柄より、一度勝った銘柄の方が離れにくい。大同特殊鋼で直すべきなのは、最初の成功を、その後のエントリー理由にしてしまったことです。
Other winning trades
ほかに利益を残した2銘柄
HUMAN MADE+11,000円、プレステージ・インターナショナル+2,500円。大同特殊鋼の+4,000円を含め、利益取引は合計+17,500円でした。

今日もっとも大きな利益になった取引です。ただし、キオクシアHDの再挑戦による損失を補える大きさではありませんでした。

利益を確保できた一方、今日の全体損益を左右したのは勝ち取引ではなく、大きな損失の後に取引を止められなかったことでした。
Executed trades
今日の取引銘柄
利益取引+17,500円、損失取引-104,850円。差し引きの実現損益は-87,350円です。
- 100株:39,320円 → 39,060円(-26,000円)
- 100株:39,070円 → 38,570円(-50,000円)
- 現物300株:3,323円 → 3,301円(-6,600円)
- 信用300株:3,329円 → 3,308円(-6,300円)
- 信用200株:2,217.75円 → 2,176.5円(-8,250円)
- 信用100株:2,227.5円 → 2,218.5円(-900円)
- 信用200株:2,305.5円 → 2,288円(-3,500円)
- 信用200株:2,339.5円 → 2,359.5円(+4,000円)
- 現物100株×2:2,237円 → 2,220.5円(各-1,650円)
- 現物100株×2:1,304円 → 1,359円(各+5,500円)
- 信用500株:722円 → 727円(+2,500円)
Reflection
二つの負け方から残すルール
入る前に、3つの数字を書く
エントリー価格、損切り価格、予定損失を注文前に確認します。計算して上限に合わない取引は、その場の期待で例外にしません。
同じ銘柄への再挑戦は30分空ける
損失直後は、取り返したい気持ちが判断に混ざります。同一銘柄で2連敗、または損失20,000円に達した時点でも、その銘柄の取引を終えます。
現物と信用を合計して考える
注文区分が違っても値動きの影響は同じです。同一銘柄の合計株数と、損切り時に失う合計金額を先に確認します。
一度勝った銘柄も、判断をリセットする
前の利益は次のエントリー理由にしません。値動きが変わったら一度離れ、銘柄別の累計損益と連敗数を確認します。